ヴィーガンで栄養不足を防ぐには?不足しがちな栄養素とおすすめの食材

近年、世界的に注目を集めているライフスタイル「ヴィーガン(ビーガン)」。海外セレブやアスリートが実践しているというニュースも報道され、目にされたことがある方も多いのではないでしょうか。

日本でもヴィーガン対応のレストランやカフェが増え始め、ヴィーガン対応の商品がコンビニやスーパーでも並ぶようになりました。

環境や動物にも優しいだけでなく、美容や健康のメリットもたくさんあるヴィーガン。そんなヴィーガンですが、「栄養面は大丈夫?」「肉で摂っていたタンパク質などの栄養素はどうやって摂ればいい?」と気になる方もいるのではないでしょうか。

今回は、ヴィーガン食で特に気をつけたい不足しがちな栄養素と、それを補うおすすめの食材をご紹介します◎

タンパク質

タンパク質は、健康で美しい身体や肌、免疫力向上などに大切な栄養素です。そして、ヴィーガン食において不足が懸念されるNo.1の栄養素でもあります。

ですが、世界にはヴィーガンのトップアスリートもいるように、豆類、ナッツ、種子類、乳製品、豆腐など植物性食品からタンパク質を摂取可能なんです。

そして、私たちの生活で馴染み深い身近な食材や、おやつにも取り入れられる食材もタンパク質を豊富に含んでいます。

ぜひ下記のタンパク質の豊富な食材を積極的に取り入れてみてくださいね。

💡タンパク質が豊富なおすすめ食材
・きな粉(35.5g)
・かぼちゃの種(26.5g)
・ピーナッツ(25.4g)
・アーモンド(20.3g)
・チアシード(20.0g)
・納豆(16.5g)
・枝豆(11.5g)
・高野豆腐(10.7g)
・豆腐(6.6g)
・豆乳(3.6g)

*カッコ内は100gあたりの栄養素含有量

カルシウム

カルシウムは、骨や歯の材料となり、神経を安定させる効果のある栄養素です。

「カルシウムといえば牛乳」というイメージも強いですが、実は牛乳(100g中110 mg)より含有量が多い植物性食品もあります。(下記のおすすめ食材が全てそうです。)

ごまやチアシードなどの種子類、緑黄色野菜、海藻などにカルシウムは多く含まれます◎

また、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するので、合わせて意識してみましょう!

💡カルシウムが豊富なおすすめ食材
・ごま(炒り)(1,200mg)
・チアシード(570mg)
・油揚げ(310mg)
・焼きのり(280mg)
・がんもどき(270mg)
・アーモンド(260mg)
・ケール(生)(220mg)
・小松菜(茹で)(150mg)
・木綿・高野豆腐(150mg)
・わかめ(水戻し)(140mg)

*カッコ内は100gあたりの栄養素含有量

鉄分


鉄分は、健康な赤血球の生産に欠かせない栄養素です。

植物性の食品に含まれる鉄分は非ヘム鉄とよばれ、動物性のヘム鉄より吸収率が低く、通常の1.8倍摂取が必要といわれています。

ですが、ごまやナッツ類、種子類、豆類、海藻類、緑黄色野菜などには豊富に含まれています。

一日の必要量は成人で7.0mg〜10.5mgです。ビタミンCと同時摂取で吸収力UPするので、意識して取り入れてみてくださいね◎

💡鉄分が豊富なおすすめ食材
・ごま(炒り)(9.9 mg)
・チアシード(7.6mg)
・かぼちゃの種(6.5mg)
・ひじき(4.8mg)
・カシューナッツ(4.8mg)
・アーモンド(3.7mg)
・豆腐(3.5mg)
・納豆(3.3mg)
・小松菜(生)(2.1mg)
・ルッコラ(生)(1.6mg)
・ほうれん草(茹で)(1.3mg)

*カッコ内は100gあたりの栄養素含有量

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、肌の生まれ変わり促進や腸内環境を整える効果、心筋梗塞・動脈硬化・ボケの予防など美容と健康に嬉しい栄養素です。

青魚に豊富に含まれるため、ヴィーガン食では不足しがちにならないか、心配になる方もいるのではないでしょうか。

ですが、たった小さじ一杯(4g)のえごま油や亜麻仁油、7粒のくるみ(28g)で、一日の必要量1.6g〜2.4gを補えます。

ただ植物性のオメガ3脂肪酸は動物性から摂るよりも体内への吸収率が低いため、たっぷり摂ることを心がけましょう。

💡オメガ3脂肪酸が豊富なおすすめ食材
・えごま油(58g)
・亜麻仁油(57g)
・亜麻仁(炒り)(24g)
・ヘンプシードオイル(22g)
・チアシード(19g)
・クルミ(炒り)(9g)
・油揚げ(2.3g)

*カッコ内は100gあたりの栄養素含有量

ビタミンB12


ビタミンB12は、DNAの合成や脳の機能を正常に保つ働きをする栄養素です。

不足すると気分の落ち込みや疲労感を感じやすくなりますが、体内に蓄積できるため欠乏状態にあることに気づきにくく、要注意です。

動物性食品に多く含まれており、海藻類の海苔を除く植物性食品にはほとんど含まれていません。

ですが、腸内細菌もビタミンB12を生産できるため、腸内環境を整えておくのもいいでしょう。

💡ビタミンB12が豊富なおすすめ食材
・焼き海苔
(1日2枚でビタミンB12の必要量を補えます!)
・ニュートリショナルイースト
(チーズ風味の人工的に栄養強化された粉。パスタやサラダにかけて使えます。1日大さじ1杯が目安)

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収の補助や筋力の維持、体脂肪の削減、免疫力の強化、うつ病リスクの低減に欠かせない栄養素です。

ですが、ビタミンDは動物性食品を食べる方も含め、現代人の多くが不足しがちです。

日光浴で合成はされますが、窓越しでは難しいとも言われています。そして、野菜や豆類などにはビタミンDは含まれません。

忙しい現代人は、一日あたり5.5μgを目安にキノコ類や海藻類、サプリメントなどから摂取しましょう。

💡ビタミンDが豊富なおすすめ食材
・キクラゲ(茹で)(8.8μg)
・舞茸(油炒め)(7.7μg)
・エリンギ(焼き)(3.1μg)
・本シメジ(茹で)(1.2μg)
・ブナシメジ(茹で)(0.9μg)
・エノキ(茹で)(0.8μg)
・マッシュルーム(油炒め)(0.8μg)
・シイタケ(茹で)(0.5μg)

*カッコ内は100gあたりの栄養素含有量

まとめ

今回は、ヴィーガン食において不足しがちな栄養素と、これを補うおすすめの食材をご紹介しました。

ナッツやごま、チアシード、キノコなど、ヴィーガン食でよく登場する食材は、実は栄養面でも素晴らしいことがわかります!

ぜひ、今回ご紹介した内容を日々の食材選びに役立ててくださいね◎

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mari

食べて美しく健康になるヴィーガンの食事方法を研究中。ヴィーガンスイーツやヴィーガンの食材、栄養についてなどを執筆しています。

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